前述のとおり、外壁は8年ごとの塗り替えが理想的なタイミングと言われていますが、お住まいを取り巻く環境によっても塗り替えの時期は変化します。
そして外壁や屋根がある程度劣化してくると、塗り替えの目安となるサインを出しはじめます。大きな損失になる前に、お住まいが塗り替えのサインを出していないかチェックしておきましょう。
汚れが目立つ
「家が何となく薄汚れて見える」、「汚れが目立つようになってきたと感じられる」、「家がくすんで見える」、明らかに塗り替えのサインです。
お住まいが新しいうちは外壁も防水性能が高く、雨水を綺麗に流すことができます。経年で防水性能が落ちてくると水切れが悪くなってくるので、そこに汚れが付着しやすくなります。今すぐ塗装が必要というわけではありませんが、塗膜が傷みだした一つのサインです。古いからしょうがないではなく、お住まいは外壁塗装を求めています。
色褪せ
新しいうちは鮮やかな色だった外壁も年月とともに色褪せていきます。色褪せは紫外線による日焼けです。人間の皮膚と同じく、紫外線は塗装面にもダメージを与えます。こちらも塗り替えのサインとなります。
苔、藻、カビ
水分を好むのが苔、藻、カビです。壁面にこれらが発生した場合、前述の通り防水性能が落ちている証拠です。これらは根を張り、壁面に侵食していくので、ダメージも大きくなります。早めに対処した方が良いでしょう。
エフロレッセンス(白華)
ひび割れから内部に雨水が浸入し、石灰分を表面に押し出し、炭酸カルシウムとして析出する現象です。防水機能が低下し、内部へ水が染み込んでいることを示しています。内部に鉄筋があるコンクリートの場合は放置してはおけません。コンクリートの中性化が進み、鉄筋が腐食して建物の寿命を著しく縮めます。内部に鉄筋などがない場合は建材の強度に影響を与えることはありません。見た目だけの問題となります。
クラック(ひび)
モルタルのひびは葉書が入るほどの幅になったら、雨水が浸入していきます。また、サイディングの目地のコーキングも経年でひび割れたり、痩せて隙間ができたりします。ここも雨水の浸入口となります。
金属部のサビ
金属にはサビが発生します。最近のガルバリウムはサビが発生しにくい材料ですが、傷などから一気に広がることもあります。最終的にはボロボロになって崩れてしまいます。
木部の劣化
破風や軒天などは塗膜がなくなると木部に直に雨水が接触し、吸水します。雨水の吸水によって腐食するスピードが早まります。